「Tシャツを上手く撮影したいけど、なかなか上手くいかない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、Tシャツの撮影方法を分かりやすく解説します。平置きや吊るし獲りのポイントもあわせて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください!
他ブランドと差別化できる!Tシャツの撮影方法とは
Tシャツは、帽子や靴などの他のアパレル商品と比べて、形がシンプルなものが多いため、立体感が出しづらく、どこかのっぺりとした印象の写真になってしまうことも。
そのため、Tシャツを撮影する際は、平置きでも光と影を工夫したり、モデルを起用し着用イメージを湧かせたりと、躍動感を演出する必要があります。
この記事では、Tシャツの撮影でよく使われる「平置き」「吊るし撮り」「モデル」の3つの撮影方法を解説するので、ぜひ参考にしてみてください!
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「平置き」と「吊るし撮り」どちらがいい?
平置きと吊るし撮りはどちらがよいのでしょうか。
結論、Tシャツの魅力を伝え、売上をアップさせるには、両方を使い分けることが大事です。
平置きと吊るし撮りのメリット・デメリットは、以下の通りです。
平置きの特徴
平置きは、Tシャツを床に広げて、全体を見せるように撮影します。
Tシャツの場合、消費者のニーズとして、「Tシャツの全体のデザインを確認したい」というニーズが想定されます。平置きであれば、Tシャツの全体像を写すことができ、どんなTシャツなのかを直感的に伝えることができます。
一方、ドレスやスーツなど、上下のバランスも見せたいものや生地にボリュームがあるもの、シワが逆効果になるものは平置きには向かず、吊るし撮りの方が適しています。
吊るし撮りの特徴
吊るし撮りでは、ハンガーやトルソーを使ってTシャツを「立てて」見せるので、重力の影響で下に引っ張られるようなシルエットになります。このシルエットは、実際に人が着ている状態に近いため、消費者が着用イメージを持ちやすくなります。
また、吊るし撮りであれば、少し斜めしたり、照明の角度を工夫して影を作ることで、簡単に立体感を演出できます。
吊るし撮りは、イメージを強調したい時におすすめの手法なので、Tシャツで重視されるリラックスした雰囲気を表現するのに適しているでしょう。
平置きで撮影するときのポイント
平置きは手軽な撮影方法です。スペースもさほど必要なく、様々な演出もしやすいのが特徴です。(
平置きの撮影事例)
しかし、正しい撮り方を理解しておかないと不自然かつ良さが表現できない写真となってしまう方法でもあります。
Tシャツの平置き撮影の演出方法や撮影角度、カメラの位置、照明の当て方を順に説明します。
平置き撮影の演出
平置き撮影は、置き方や小物の配置で写真の表情を変えることができます。
例えば、サングラスと麦わら帽をTシャツのそばに置いたら、夏のアクティブな様子が誰にでも伝わります。スマートフォンやマグカップ、シルバーのアクセサリーなどを使えば、「普段使い」や「カジュアル」などのブランドメッセージが表現できそうです。
また、袖の長い商品ならば袖を折り曲げる角度や向きでも、Tシャツの表情が変わるでしょう。
Tシャツは柔らかい素材が多いので、型紙などを内側に挟んでおくと不要なシワが見えづらくなります。左右対称に見せたいときには特に効果的です。
平置き撮影はTシャツと正対し、垂直に撮る
Tシャツと正対し、カメラの角度が垂直になるように撮影しましょう。これでシルエットが正しく表現できます。逆にカメラが斜めだとTシャツが歪んで写ってしまいます。この歪みのことを「パース」と呼びます。
平置きでは、Tシャツの姿・形を正しく伝えることが目的なので、歪んでしまっていると見た人に誤解を与えてしまいます。特にTシャツ正面のプリントが変形していると、商品を受け取った際に「写真と違う」というクレームにもなりかねません。
台に乗せて斜めに向けるのもおすすめ
台にTシャツを乗せて角度をつけると撮影しやすくなります。
Tシャツと垂直に取るには、床の平面に置いた場合、真上から撮り下ろすことになりますが、これはある程度の距離を取るには脚立を昇り降りしなくてはなりません。プロでも真上からは撮りづらいという人もいます。
意図しない照明の影が入らないように、またカメラマンが撮影しやすいという角度に調整すると良いでしょう。
ドレープを作って立体的に
Tシャツの正面にドレープを作って立体感を出してみましょう。ドレープとは、カーテンやドレスでよく使われる言葉で「ひだ」のこと。
シャツの腹部や裾の表面を軽くつまんで引き上げ、波打つようなシワを作ると、平置きでも立体感を表現できます。
ドレープの模様は縦方向に入れると美しくに見えます。ライトを強めに当てると、光の当たる部分と影が明確になるため、陰影で立体感が伝わるでしょう。
照明は左上から右下へ方向を揃える
平置きの際は、照明の方向に特に気をつけましょう。
吊るし撮りでは、窓からの自然光が使いやすいのですが、平置きでは、意図的に当てる必要があります。
前提として、メインの光は正面から当てて、Tシャツがはっきり見えることが大事。演出としてどうしても暗くしたい場合を除いて、明るめの基調のほうがよい印象に見えます。
サブのライトがある場合には、「左上から右下が基本」と覚えておくとよいでしょう。WEBページを読むとき、人の目は左から右に動きます。この流れにあわせると違和感がなくなります。
複数のTシャツを撮影するときに、照明の方向は変えないようにしましょう。連続して異なるデザインの商品を見たときに、光っている方向が変わっていると気になってしまいます。
Tシャツを引き立てるために、明るく、左上から右下にを意識するとよいでしょう。
吊るし撮りするときのポイント
吊るし撮りの最大のメリットは立体感を表現でき、着ている感じをイメージしてもらえることです。「ゆったりした作り」「胴まわりが絞れている」など平置き撮影では伝えにくい内容も吊るし撮りなら表現できます。
シルエットや着用感の魅力を伝えたいなら吊るし撮りは欠かせません。
ハンガーを使った撮影
おすすめのハンガーは、木製のものです。高価である必要はありませんが、人の肩のような厚みがあるハンガーだと立体感が演出できます。
ハンガーがTシャツと一緒に写り込むのも構いません。ひと手間かかりますが、写真加工ソフトでハンガーだけ消す方法もあります。
ハンガーの弱点は厚みがないことです。そのため、ハンガーにタオルをかけてからそのうえにシャツをかぶせるなど、Tシャツが適度に膨らんでいる状態を作ります。こうすれば立体感を演出でき、見栄えがよくなります。
背景は白い壁を利用するのが一般的です。色や柄が目立ちすぎるものは控えましょう。ただし、白いTシャツを映えさせるには、薄いクリーム色の背景、エンボスのある壁などがあると効果的です。
トルソー使用時のポイント
商品に立体感が出て、着用時の雰囲気とシルエットが、イメージしやすくなります。
Tシャツと関連する小物、例えば首元にサングラスをさすなど、コーディネートも可能です。またドレープも作りやすいので、影でさらに立体感を強調できます。
身体の向きも調整しやすいことが特徴です。カメラと正対して真正面を向ける方法と、トルソーの左側を少し前に出す方法があります。左を手前に出すと、左から右に見るという人間の視覚の特性に合わせ、陰影が付きやすくなります。
Tシャツのプリントが見づらくならない程度の角度が良いでしょう。
なおトルソーは5000円程度で購入できます。中古品ならさらに安いものもあるので、定期的に撮影したいという人は、1つあると表現の幅が広がるはずです。
照明はTシャツの左斜め上から
照明はTシャツの左斜め上からがおすすめです。
素材感が強調できるように斜めがよいです。Tシャツと同じ高さまたはそれ以下から当てると不自然になるので、必ず高めの位置から当てるようにしてください。
なお、吊るし撮りの場合には、窓の近くで撮影すると外光を自然な形で利用できます。日光が強すぎる場合には、カーテンなどで光の量を調整します。
着用感の表現はモデルがベスト
人物モデルにTシャツを着用してもらい撮影をできれば、トルソーよりさらに着用感を表現できます。(
モデルの着用撮影事例)
よくある誤解として、高身長で細身のスタイルが良い人や、欧米人にモデルになってもらわないとダメ……?というものがありますが、かえって逆効果になることがあります。
あまりスタイリッシュなものだと「自分には似合わないかも」「スタイルがいい人におすすめなんでしょう」と、見た人を不安にさせてしまうのではという可能性が指摘されています。顔を切った写真も良く使われます。モデルの年齢や顔立ちなどで、着用イメージを固定してしまうのを避けてと言われます。
着ているイメージを表現しやすい反面、撮影方法や演出が難しいのもモデル撮影の特徴と言えるでしょう。
モデル撮影については奥が深く、モデルとの契約など注意事項が多いので、以下記事も参考にしてみてください。
【2024年】モデル撮影を成功させるには?モデルの探し方から料金相場まで解説
Tシャツだからこだわりたい事前のシワ対策
Tシャツの撮影で難しいのはシワの処理です。立体感を出す効果的なシワと、単にだらしなく見えるだけの不要なシワがあります。
撮影に入る前に1枚ずつ、シワはとっておきましょう。
特にTシャツは薄手の布を使っているため、折りジワが目立ちます。新品で畳まれていたものは、まず間違いなく折りジワが付いているはずです。
アイロンのスチーム機能を使う方法を説明しますがTシャツならではの注意点もあります。商品を傷つけることがないように慎重に行うことをおすすめします。
アイロンと当て布
Tシャツにはアイロンの高温に弱い部分があります。
・プリントや刺繍
プリントまたは刺繍にアイロンを当てると、プリントが溶けて変形してしまったり、刺繡が崩れてしまう恐れがあります。そのため、必ず「当て布」をするようにしましょう。メッシュ素材の当て布であれば、100円ショップでも購入できるのでおすすめです。
・縫いしろ
Tシャツの縫いしろとは、生地が重なっている部分です。この部分は、光沢がついて表面がテカテカに見える可能性があります。よって、アイロンを少し浮かせて生地に接しないよう配慮が必要です。
・濃い色のTシャツ
黒など濃い色の生地はアイロンの熱に弱く、表面がテカテカしてしまうことがあります。これについても、当て布やアイロンのスチーム機能を使い、直接アイロンを接しないようにすると良いでしょう。
Tシャツに適したアイロンのかけ方
Tシャツに適したアイロンのかけ方は以下の通りです。
・袖下の縫い目を揃えて、袖からアイロンする
・アイロンをかける方向は上から下が基本
・プリント部分を裏にし、手でシワを優しく伸ばしてからアイロンする
・表に戻して胴の部分をかける
・たたまずにハンガーにかける
衣類スチーマーならハンガーにかけたままシワを伸ばせます。袖口や裾を優しく引っ張りながら上から下へ当てるのが良いでしょう。
スチーマーなら、5.1で説明した当て布も不要です。ハンガーにかけ撮影直前で、気になるシワを見つけたときも簡単に対応できるのでおすすめです。
Tシャツ撮影はプロの撮影会社に頼むのもおすすめ
この記事を読んでいる方の中には、
「自社で撮影しているけど、なかなか上手くいかない」
「そもそも物撮りや商品撮影に割く時間がない」
という方もいるでしょう。
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