EC事業者の方の中には「靴のおしゃれな商品写真が撮りたいけど、撮り方が分からない」とお悩みの方も多いでしょう。そこで、この記事ではインスタ映えアイデア21選をご紹介します。自宅での撮影方法やアイテム別の撮り方も解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
インスタ映えする!靴の撮り方21選
物撮りのプロカメラマンがおすすめする靴の撮影アイデアを紹介します。この記事に掲載しきれなかった
靴の撮影事例はこちらに掲載していますので合わせて見てみてください。
おしゃれな演出の撮影アイデア
台の上に置いて自然光で撮影
自然光での撮影は、初心者でもインスタ映えする写真を撮れる最もおすすめの撮り方です。上の写真のように、台の上に靴を置くとシンプルながらおしゃれな商品写真になります。
靴のケースを活用
靴箱を使った商品写真は手軽におしゃれに撮影することができます。靴箱のデザインにこだわっている販売者・メーカーも多いと思いますので、そのアピールにもなるはずです。
JOHN LOBBは付属品やこだわりの靴ケースも添えて撮影している写真も多く投稿しています。
椅子の上に靴を置く
椅子などの家具の上に置いて撮影する方法も自宅で手軽に撮れるためおすすめです。可能な限りシンプルなデザインの家具を使うと良いでしょう。
複数の靴を並べた置き画
複数の靴を並べて撮影すると消費者の目を引く写真になります。商品シリーズや色違い、サイズ違いを並べると良いでしょう。
かわいい系の撮影アイデア
同系色を背景にした置き画
ブランドイメージと可愛さを同時に表現できる商品画像になります。商品と同系色の背景にすることでまとまりのある画像デザインになります。
【実例付き】置き画の撮影ノウハウ19選!プロ直伝のおしゃれな撮り方を徹底解説
靴をかばんやサングラスなどと並べて
小物を使う場合は統一性が大切です。例えば、革靴の撮影であれば革製品のカバンやベルトを並べましょう。素材が揃っていれば、多くの小物を使ってもまとまり感のある写真になります。
【イメージカットの撮り方】インスタ映え撮影アイデア13選とアイテム別の撮影ポイント
ラグジュアリー系の撮影アイデア
布×光沢のある小物
レースなどの布を背景にするだけで、高級感を演出できます。また布と光沢のある小物の相性は良いため、靴の周囲に添えて撮影すると良いと思います。他にも大理石も相性が良いため使ってみても良いでしょう。
イルミネーションライトを背景に
イルミネーションライトをぼかして撮影すると、靴が光沢のある素材の場合にとても映える写真になります。デートやブライダル用の靴などが適しているでしょう。
黒背景で撮影
高級感を演出したい場合は、黒背景もおすすめ。上の事例写真のように、床部分を反射させる画像加工を行うとより一層、高級感が引き立ちます。
爽やかな撮影アイデア
青空を背景に撮影
ランニングシューズなどを青空を背景にして写すことでアクティブな印象を与えられます。太陽光で撮影するためライティング機材も不要なので、手軽に撮れるでしょう。
原材料や植物を添えた写真
オーガニック、SDGsなどを意識したブランドならば植物を添えた写真もおすすめです。例えば、D2Cシューズブランドの
Allbirdsは地球環境に配慮したブランドイメージを表現するために、自然の多い屋外での撮影を多く取り入れています。
明るい色の花やかごバッグで涼しげを演出
サンダル等夏向けの靴であれば、明るい色の花やかごバッグを添えた撮影もおすすめです。上の写真のように青を差し色に使うと、爽やかな印象を演出できます。
スポーティーな撮影アイデア
自然の中でモデルが着用した写真
ランニングシューズの撮影は森や川、公園などの背景が相性が良いためおすすめです。午前中などの明るい時間に撮影すると良いでしょう。
モデルが着用し走っている写真
運動靴は公園や運動場で実際に走ったり歩いたりしているシーンを撮るのもおすすめです。
モデルが歩いている姿を後ろから撮る
モデルが歩いているところを後ろから撮影するというテクニックもあります。後ろからのシルエットを撮影できるでしょう。
利用シーンを想起させる撮影アイデア
靴箱・玄関のシチュエーション写真
靴箱や玄関に靴を置いて撮影するのも良いでしょう。家族層がターゲットならば、子供の靴なども添えたりすると消費者はより具体的に利用イメージを想起できます。
靴紐を結んでいる写真
靴紐を結んでいるシーンのカットも鉄板です。靴紐のデザインに目を惹き付けることもできます。
洋服のコーデと共に撮影
モデルを使って靴を撮影する場合は、どんな洋服に合わせて欲しいかも考えましょう。デートなのかビジネス用なのかなど、顧客が理解しやすくなります。
シンプル系の撮影アイデア
モデル着用×白背景
Amazonに靴ブランドを出品するには、白背景カットが必須であったりするため撮影して損はありません。白背景は商品の色が映えてみる見えます。
【2024年】Amazonの商品画像ガイドラインを徹底解説|サイズや設定のコツも
単品×白背景
消費者に正確に商品の色や形状を伝えるためには白背景が最も適していため、商品単品の白背景は必ず1枚は撮っておきましょう。
白抜き・白背景の写真とは?必要な機材や撮影手順、写真編集ツールまで徹底解説
デザインにフォーカス
デザインやロゴなどこだわりの部分がある場合は、そこにフォーカスして撮る方法もおすすめです。カメラのマクロレンズやスマホのマクロモードで撮影できます。
靴のアイテム別のおすすめ撮影方法
スニーカー
スニーカーはデザイン性が高いため、小物等を使わず商品単品のシンプルな写真が良いでしょう。その商品のデザインの特徴に応じて様々なアングルで撮りましょう。
カジュアルな印象を与えるために、靴紐を敢えてほどいたりしてもいいでしょう。スニーカーについては以下記事で詳しく解説しています。
【スニーカー撮影】インスタ映えする写真を撮るコツ15選|撮影事例もあわせて紹介
パンプス
パンプスではヒールやつま先の部分をエレガントに見せるような撮影方法がおすすめです。斜めからのアングルではつま先とヒールの両方を映すことができるので、どちらもアピールをしたい場合はこの撮り方をしてみましょう。
また真上からの撮影ではつま先部分を、真横からの撮影ではヒール部分にフォーカスして映すことができます。スニーカーと比較するとデザインの主張は控えめなので、パンプス単独で撮影するとスタイリッシュな印象を作り出せます。
ブーツ
ブーツはほかの種類の靴と比較すると、重量感や迫力が大きいのが特徴です。その特徴を活かすためには、斜めからのアングルで撮影することをおすすめします。組み合わせとしては、インパクトが強いこともあり小物との相性はやや悪いです。履いている状態での撮影には相性がよく、重量感をそのままに躍動感を引き出すことができます。
丈の長さによって重量感やアピールポイントが大きく変わるので、種類によってカメラの位置を調整する必要があります。
革靴
革靴はシンプルなデザインと光沢感が特徴的です。斜めのアングルや靴を重ねて撮ることによって立体感の出る撮影方法がおすすめです。光の反射による革の光沢もおしゃれポイントのひとつなので、うまい具合に光沢をだせるようアングルは細かく調整しましょう。蛍光灯や自然光によっても光沢の見え方が変わるので、靴の位置や撮影場所にも工夫が必要です。とくに細長い蛍光灯の下で撮影する場合、不自然な光沢感が出てしまうこともあるので十分注意してください。
パンプス同様スニーカーと比較するとデザインの主張はおさえられており、どの部分を切り取っても映えるような写真を撮影しやすいです。革靴には自分が撮影したい部分にフォーカスしたアングルを探す楽しさがありますね。
サンダル
サンダル全体のシルエットがわかるような真上からの撮影がおすすめです。サンダルは厚みがないため斜めや真横からの撮影では、インパクトが控えめになりやすいためです。
インソールにデザインを施しているサンダルもあるので、普段隠れているワンポイントも写すことができます。サンダルはシンプルなデザインが多く主張が少ないため、単独の撮影ではやや物足りないことがあります。その分組み合わせがしやすく、気軽に小物や複数のサンダルを並べられる利点があります。サンダルを履いて撮影する場合、足部が露出するのでフットネイルなどを見せることもできます。
靴の撮影手順
事前準備:何を表現したいのかを考える
撮影したい商品画像のイメージを作りましょう。靴の撮影イメージを作る上では以下4つを考えてみると良いです。
①誰に届けたいか(性別、居住地、年齢、職業、普段使いの化粧品等)
②いつ見られるのか(スマホかPCか、通勤の途中か夜のベッドの上か等)
③どこで見られるのか(自社ECサイトやAmazon、楽天等)
④見た人にどんな印象を与えたいか(可愛い、きれい、私も欲しい等)
これらの詳しい考え方は以下記事で解説しています。
売れる商品写真の撮影方法とは?ECの売上を成長させる11個の撮影ヒント
靴を自宅で撮影するためのセッティング
この記事では靴の自宅撮影で特に気をつけたい内容をお伝えします。そもそもの物撮り・商品撮影の基礎知識や自宅で撮影スタジオを作る方法については以下記事で更に詳しく解説していますのでこちらを御覧ください。
【自宅で物撮り】商品撮影のアイディア9選と商品ジャンル別の撮影のコツを解説
靴の撮影時の9個のポイント
靴をご自身で物撮りする場合は以下の9つに注意してください。
・自然光が入る場所で撮影する&LEDで更にあかるく
・光の当て方は3種類
・背景はシンプルに
・モデルに着用してもらう
・靴は重ねて並べるとおしゃれに
・小物を添える場合は統一感を意識
・スマホとカメラの設定
・3パターンのアングルで撮る
・素材別の注意点
自然光とLEDライトで明るくして撮影
自宅の中で撮影に適した場所は、部屋の中で最も光が多く入る窓のそばです。撮影する時間帯は明るい日光が差し込む、午前10時から午後15時が良いでしょう。日光が強すぎるときは、薄手のカーテンなど遮光性が低いもので光を和らげてください。
自然光だけでは光が不十分な場合が多いため、LEDライトやスマホのバックライトで商品に光を当てましょう。暗い演出をしたい場合を除き、原則明るいほうが商品は綺麗に写ります。上の写真のようなLEDライトはダイソーなどの100均一ショップで販売されていますので、購入してみてください。
光の当て方は3種類
順光・サイド・光逆光という3つの光の当たり方があり、それぞれ以下の特徴があります。
光源が撮影者の後方にある場合は順光です。撮影者の背後から太陽光が被写体を照らしてくれるため、くっきりとした鮮やかな写真を撮ることができます。
光源が撮影者の側方にある場合はサイド光です。順光と比較すると影の割合が増えるため、メリハリを出し影の演出を利用することができます。
光源が撮影者の前方にある場合は逆光です。順光とちがい逆方向から太陽光が照らすため、被写体が暗くなりやすくシルエットが出るような写真をとることができます。
物撮り初心者の方は順光で撮影するのが良いでしょう。
背景はシンプルな柄と色がおすすめ
背景は白やアイボリー系か、商品デザインと同系色のシンプルな柄を選ぶと良いでしょう。ブランドのイメージとして爽やか・スポーティー感を伝えたいならば白や青、緑色を背景にし、ラグジュアリー感・可愛らしさをアピールしたいなら赤や黒色などを使うのもおすすめです。
背景については以下記事でさらに詳しく解説してます。
【保存版】物撮り・商品撮影の背景パターン15選|おすすめの背景グッズも紹介
モデルに着用してもらう
モデルの服装と靴を一緒に撮影すると洋服とのコーディネートや利用シーンを想起してもらえます。その際は、靴全体が写るように、靴下を目立たない色または履かない、ボトムスの裾を短くするなどの工夫をすると良いでしょう。
靴は重ねて置くとおしゃれに
片方の靴をもう一方に重ねることで、立体感のある写真になります。スニーカーや革靴などに適しています。写真撮影に慣れていない方は、上のようなアングルで撮ってみましょう。
小物を添えて撮る場合は統一感を意識
靴の周囲におしゃれな小物を並べて一緒に撮影することで、更におしゃれ感を引き出すことができます。小物を利用する場合は種類と配置場所に気をつけましょう。靴と小物の材質や色味、上下左右の位置を揃えて統一感を出すことが大切です。配色は色彩理論を活用しつつ、メインカラーとサブカラーの比率が7:3になると良いです。
スマホの設定
靴の物撮りではポートレートモードでの撮影がおすすめです。ポートレートモードは被写体以外をぼかして撮影する方法として、どのスマホに搭載されています。誰でもかんたんにおしゃれな写真を撮ることができます。
カメラの設定
撮影するアングル
撮影アングルとはどの角度から靴を撮るかです。初心者でもかんたんに撮れる3つのアングルを紹介します。
アングル①俯瞰
真上から撮影する俯瞰撮影は、靴全体のシルエットやデザインを写すことができます。インソール部分も映すことができますので中のデザインやロゴなども撮影できるでしょう。この撮り方はカメラや自分の影が映らないように注意しましょう
日本の高級紳士靴ブランド
三陽山長は俯瞰撮影も取り入れた物撮りをしています。
アングル②真横から
靴を真横から撮影する方法です。この撮影方法では、側面部分にデザインが多いスニーカーやヒールのあるパンプスなどの靴に適しています。ミッドソールやヒールカウンター部分も映るので、こだわりのあるデザインをアピールすることができます。
真横の撮影では被写体が平面に近く、背景のぼかしを活用した撮影がしやすいのもポイントです。屋外撮影の場合は太陽光の影響を受けやすいため、位置の調整が必要です。
アングル③斜め上から
靴を斜めから撮影する方法は、一番オーソドックスといえます。靴の全体像を映すことができ、2次元的な構成に近い真上や真横の撮影と比較すると立体感を生み出すことができます。靴の位置やカメラの調整がしやすく、さまざまな応用をきかせることができるのも特徴です。靴の位置を大きくずらすことによってスニーカーのデザイン部分やパンプスのヒール部分を強調させることもできます。
靴の素材別での撮影ポイント
・布生地:光が反射しないため撮影しやすい商品です。光源は1~2つにし、被写体の形や質感が正しく表現するようにしましょう。
・革の生地:光の反射に注意する必要がある撮影が難しい素材です。革の靴全体を優しい光で照らしましょう。商品に触るときは手袋を着け、指紋や手垢がつかないようにします。どうしても上手く撮れない場合はプロに依頼することをおすすめします。
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